そもそもキネマって何?

高知トラベルをご覧の皆さんは“キネマ”というものをご存じだろうか。筆者は知らない。なので調べた。すると、キネマとは映画を意味する英語“キネマトグラフ(kinematograph)”の略称であるらしいと判明(Weblio辞書調べ)。かっこいい。
ちなみに似た言葉のシネマは、シネマトグラフという映画装置の略称なのだそうで、シネマもキネマも共通して映画を指している。うーむ、なんともレトロな響きである。
高知独自の映画館、その名も『キネマ M(ミュージアム)』
ところで、高知市には『キネマ M(ミュージアム)』という場所があるらしい。高知に住んで19年の筆者だが全然知らなかった。しかも周りの友達は割とよく行っているらしい。なんで教えてくれないの!それってどこよ!『キネマ M(ミュージアム)』って何なのよ!?
そんな筆者やあなたの為に、お調べしました。
『キネマ M(ミュージアム)』とは、帯屋町1丁目(東洋電化中央公園とひろめ市場の間ぐらい)に位置する小規模のムービーシアターである。邦画や洋画、アニメ映画などジャンルを問わずに上映しており、高知市における映画館といえばの東宝シネマズでは観られないラインナップが揃っている。どの作品も、感動的であったりドラマチックであったりと心を打つようなストーリーであるのが特徴だ。
また、『キネマ M(ミュージアム)』はUDCastに対応している。UDCastとは、目や耳の不自由な方に向けて合理的配慮を提供するサービスである。このサービスのおかげで、どんな人でも心躍る映画体験が楽しめるのだ。

実録!『キネマ M(ミュージアム)』!
実際に行ってみた。

思ったよりも小ぢんまりしたシアターである。


建物内には、上映中や上映予定の映画のポップが所狭しと並んでおり、純粋に映画を楽しめる場所なんだなぁと感じた。
劇場内は小さなライブハウスのような内観で、席数は8席×8列の64席。シアタールームが小さい分、映画鑑賞に集中できる作りになっている。
今回筆者が見たのは、8月29日全国公開、キネマMでは10月24日に上映が開始された「海辺へ行く道」という映画だ。
この映画は、三好銀という方の同名の短編漫画シリーズ、「海辺へ行く道」を実写映画化したものだ。美術部の少年・奏介を中心人物として、海に面する街でアーティストやそれにかかわる人たちが起こす群像劇である。
内容を書き起こしていくとネタバレになるのでここでは控えておくが、とても綺麗でユーモラスな作品で、観た後は爽やかな気分になれる。心理描写や間の使い方が良い意味で生々しく、また主題歌も明るく爽やかなもので大変良かった。ぜひ皆さんにも観ていただきたい。もちろんAmazon Prime VideoやNetflixなどのサブスクではなく、本物の劇場で。
とまあ語ってはいるが筆者は映画評論家でも何でもないので、きっと未だに映画館という場に飲み込まれているのだろう。恐るべしキネマM。
ちなみにこれは劇場に入った後で知ったことなのだが、このキネマM、飲み物の販売もしているらしい。なんでも高知の野草をふんだんに使ったクラフトコーラだそうな。しかも、チケット購入のカウンターで頼んだら、劇場内の自分の席までスタッフさんが持ってきてくれるという贅沢仕様。頼めばよかったなぁと今になって後悔の念が湧いてくる。
クラフトコーラに使っている野草は薬膳としておすすめされているらしく、映画鑑賞後にふとカウンターの横を見ると、瓶入りのクラフトコーラやそれらの薬膳を入れ込んだスパイスも販売されていた。

皆さんも気になったら映画鑑賞のついでに購入を検討してみてはどうだろう。
まとめ
いかがだっただろうか。
帯屋町という最高の立地にあってその実(筆者に)あまり知られていない『キネマ M(ミュージアム)』。上映作品の珍しさはさることながら、シアターの雰囲気や、映画情報をお知らせするポップにまでこだわりを感じられる、まさに隠れ家的スポット、高知の映画館の穴場である。言い過ぎたかもしれない。
とにかく、筆者にとっては最高の映画体験、いやキネマ体験であったのは間違いない。皆さんも、空いた時間を『キネマ M(ミュージアム)』で映画を見ながら優雅に過ごしてみてはいかがだろうか。
料金情報
最後に気になるであろう料金の情報を記しておく。
通常 会員料金
一般 2,000円 1,500円
大学生・専門学生 1,500円 1,000円 要学生証
シニア 1,300円 1,000円 60歳以上、要証明書
中学生・高校生 以下 1,000円
障がい者 1,000円 要手帳、同伴者1名まで同料金
※キネマミュージアム会員は年会費1,000円。
※毎月1日と毎週水曜日のサービスデーは、料金が1,300円となる。
また、毎年12月1日の「映画の日」は1,000円。





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