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38.あなたが知らない音楽

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あなたが知らない音楽

あなたは普段どんな音楽を聴いているのだろうか。

あなたが知らない音楽

いつのまにか、音楽は“流すもの”になってしまった。

でも本当は、もっと近くで、息づかいのように感じるものだったはずだ。

このブログでは、そんな“生きている音”を鳴らすアーティストたちを紹介していく。

名前を知らなくても大丈夫。

きっとどこかで、あなたの心と同じリズムで鳴っている。

betcover!! — その音を生で聴く理由がここにある

betcover!! は柳瀬仁郎を中心としたプロジェクトである。若さを感じさせる衝動性と、年季を経たような音の深みが同居しているのが特徴だ。

音像はジャズ的な揺らぎとノイズの奔流、歌謡的なメロディが折り重なり、聴くたびに別の顔を見せる。スタジオ盤で「いい」と思っても、ライブで彼の音に触れた瞬間、理解の仕方が変わるはずだ。音が空気を震わせ、観客の呼吸や床の振動と混ざり合うとき、音楽は情報から体験へと変わる。

有名人の評価も注目に値する。King Gnu の常田大希がラジオで彼の名を挙げたこと、海外レビューで「既存ジャンルの外側に立つ」と評されたことは、単なる話題作りではない。これらの言及は、betcover!! が単なるインディーの“面白い音”を超え、音楽の受け手の価値観を揺さぶる存在であることを示している。だが肝心なのは、評価の数値や批評ではない。ライブ会場でしか得られない体験そのものである。

なぜライブか。音の立ち上がり方、ギターの微かなノイズ、演者の息づかい──録音では切り取られる細部が、ライブでは時間軸の中で連なり、観客の感情を動かす。それは映画館で観る映画と、自宅のスマホ画面で観る映画の差ではない。もっと原始的で、もっと直接的だ。小さなライブハウスの密度の濃さ、近さゆえに発生する偶発的な化学反応は、音楽体験を「共有された事件」へと昇華させる。

もしあなたが「この音を生で確かめたい」と思うなら、それは正しい直感である。betcover!! の音は、小さな箱でこそ、より濃密に、より生々しく響く。ライブハウスで彼のようなアーティストに出会えれば、料金は映画一回分程度で、人生観が少しだけ揺らぐ夜を持ち帰ることができるだろう。

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