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【都会から】高知移住が圧倒的におすすめの理由

目次

自己紹介と移住のきっかけ

気づけば、東京で十年以上も走り続けていた。朝はぎゅうぎゅう詰めの電車、昼はデスクに張り付き、夜は終電。誰もが忙しく、誰もが孤独で、心が乾いていくのを感じていた。
そんなある日、出張ついでに訪れた高知で、人生の歯車が静かに音を立てて動いた。仁淀川の青さに目を奪われ、日曜市の人情に心を打たれ、夜の屋台で見ず知らずの人たちと笑い合った。高知の空気は、あまりに自然で、あまりにあたたかかった。

「ここなら、もう少しゆっくり生きられるかもしれない」
そう思ったのがすべての始まりだった。

それから二年。仕事はリモートに切り替え、思い切って高知へ。朝は波の音で目を覚まし、昼はノートPCを広げて仕事、夕方には畑の手伝い。夜は満天の星空を見上げながら、地元の人と地酒で乾杯。
都会では“効率”がすべてだったが、今では“余白”こそが豊かさだと思える。人と人がつながり、時間がゆっくり流れ、心が呼吸を取り戻していく。そんな暮らしが、ここ高知にはある。

この記事は、有益で現実的な「地方移住のリアル」を伝えるために書いている。
特に、都会のスピードや人間関係に疲れ、「もう少しゆっくり生きたい」「本当の豊かさって何だろう」と感じ始めている人にこそ読んでほしい。
ここでは、地方移住の候補として「高知」をすすめる理由を、体験とデータの両面から語っていく。

高知と聞くと「カツオ」「よさこい」「坂本龍馬」といったイメージが先に浮かぶかもしれない。
けれど、実際に暮らしてみると、その印象の何倍も奥が深い。
人との距離が近く、自然と街が共存し、時間が柔らかく流れている。
海も山も近く、食はうまく、酒もうまい。
それでいてリモートワーク環境も整い、都会と行き来する“二拠点生活”も現実的だ。

高知トラベルでは、「田舎に憧れて移住しよう」という軽いノリではなく、
“生き方のリセット”を真剣に考える人に向けた現場からの提案でもある。
仕事、暮らし、つながり、そして自分自身を取り戻す場所として、
なぜ高知が最適なのか――その理由をこれから丁寧に語っていこう。

高知、それは四国で最もユニークな存在

高知県は四国の中で唯一、本州と橋でつながっていない。香川や愛媛、徳島が陸路で本州とつながるのに対して、高知だけは完全に「陸の孤島」。だが、その“独立性”こそがこの土地の魅力を生んできた。

「人と違うことを恐れない」――それが高知の文化の根にある。
よさこい祭り、坂本龍馬、自由民権運動。どれも“風通しのいい反骨精神”から生まれたものだ。

そして土地のスケールが桁違い。県面積は四国全体の約4割を占めるが、人口は約66万人。つまり自然が圧倒的に多く、人が少ない。
山、川、海の三拍子がそろい、休日の選択肢が無限にある。
車で30分走れば海、1時間で山、2時間で温泉。移動がそのまま旅になる。

さらに、人口減少が進む町では「自分の個性」が歓迎される。
小さな集落では、よそ者だからこそできる役割がある。動画を撮る人、畑を手伝う人、子どもに勉強を教える人――どんな特技でも「助かるわ」と言われる。
東京では埋もれてしまうようなスキルや人柄が、地方では光るのだ。

やっぱり太平洋に面している強み

高知といえばカツオ。だが、それだけでは語り尽くせない。
太平洋に面する高知の海は、黒潮の恵みで一年中豊かな魚を育む。清水サバ、アオリイカ、クエ、ウツボ、シイラ、どれも脂がのってうまい。

地元のスーパーに行けば、朝どれの魚が並び、刺身パックでも東京の高級店レベル。カツオ売り場の広さに最初は驚く。
港町では漁師がそのまま直売しており、「今日は波が荒れちょったけん、ええ魚やき」と笑う。そんな一言で、もう心が和む。

魚だけじゃない。
日高村のトマト、馬路村のゆず、四万十栗、仁井田米。高知は食の宝庫。地元の食材で自炊するだけで、毎日が“ごちそう”。
料理が得意でなくても、素材の力が料理を完成させてくれる。

そして、忘れてはいけないのが「酒文化」。
高知県は日本屈指の酒どころで、人口当たりの酒量も全国上位。土佐鶴、酔鯨、司牡丹――それぞれ個性が強く、食との相性が抜群だ。
宴会は「おきゃく」と呼ばれ、老若男女が混ざって飲み語らう。
最初は驚くかもしれないが、三回飲めばもう“仲間”。酒が人と人をつなぐ文化が、ここには根づいている。
酒好きにはたまらない町――それが高知。

サーファーにとっては最高の環境 ― 東洋町という聖地

サーファーにとって高知は、まさに「海の聖地」だ。
その中心が、徳島との県境にある東洋町・生見(いくみ)海岸
全国大会が開かれるほどのロングビーチで、波の質・安定感・透明度、すべてがトップクラス。

朝6時、まだ霧が残る海岸でボードを抱えて歩く。
東から昇る太陽に照らされ、波が金色に光る。沖から見える室戸岬のシルエットが、日常と非日常の境界を溶かしていく。
都会では“リフレッシュ”のために旅をするが、ここでは“日常そのものが旅”になる。

東洋町のすごさは、波だけではない。
サーファー向けのゲストハウスやカフェ、移住者コミュニティも増えており、ライフスタイルを共有できる仲間がすぐできる。
Wi-Fi完備のカフェで仕事をし、昼休みに波に乗り、夕方に温泉――そんなリズムが普通に成立する。
波乗りを理由に移住した人が、気づけば地域の子どもたちにサーフィンを教えていたりもする。
自然のリズムと人の優しさが融合する、それが東洋町の魅力だ。

サーフィンだけじゃない。高知の自然は、太平洋だけで完結しない。
県の中央を流れる仁淀川四万十川は、どちらも全国屈指の清流として知られる。仁淀川は「仁淀ブルー」と呼ばれる透き通った青が有名で、SNSでも“日本一美しい川”として話題になるほど。四万十川は「最後の清流」として、ゆったりした流れの中に昔ながらの日本の原風景が残っている。

この二つの川を舞台にしたリバーアクティビティの充実ぶりがすごい。
SUP(スタンドアップパドルボード)やカヌー、カヤックはもちろん、上流域では渓流釣り、沢登り(シャワークライミング)も人気。夏になると家族連れや移住者が集い、地元の人と一緒に川遊びを楽しむ。
透明な水の上をゆっくり漕ぎながら、山々の緑と蝉の声に包まれる感覚は、都会では絶対に味わえない。

高知の魅力は「自然の多様性」そのもの。
海でサーフィン、川でSUP、山でハイキング――すべてが1日のうちにできてしまう。
このコンパクトな豊かさが、高知という土地を“遊びながら生きられる場所”にしている。

高知と都会の「二拠点居住」という選択肢

完全移住に迷う人におすすめなのが、「二拠点居住」。
ANAの「TURNS×ANA 高知二拠点生活プラン」では、航空券と宿泊を組み合わせ、都市と高知を行き来する生活をサポートしている。
東京―高知間はわずか90分。飛行機を降りれば、そこは太平洋。リモートワーク全盛の今、物理的距離はもはや壁ではない。

自分も最初は二拠点から始めた。
週の半分を高知で過ごし、残りを東京で仕事。
不思議なもので、海の見える部屋で仕事をしていると、アイデアの質が変わる。
ノイズが消え、思考が深くなる。時間に追われる感覚がなくなり、創造力が戻ってくる。県も「関係人口」としての滞在を推進しており、定住せずとも地域活動に関われる。「いきなり移住」はハードルが高い。けれど「月に数回、心の帰る場所がある」というだけで、人生のバランスが変わる。

高知は“遠い”と思われがちだが、実はびっくりするほど近い。
高知龍馬空港から羽田空港まで、離陸から着陸までを図ってみるとちょうど60分前後
つまり、東京から高知までは、新幹線で東京から名古屋に行くのとほぼ同じ時間だ。
しかも便数も多く、ANAやJALの直行便が一日10便以上。朝イチで東京を出れば昼には太平洋を見ながらランチができる。

空港から高知市中心部までも車で約30分とアクセスが良い。
レンタカーや空港バスも整備されていて、到着後すぐに行動できる。
観光でも仕事でも「思い立ったらすぐ行ける距離」なのだ。

実際、週末だけ高知で過ごす“ワーケーション移住者”や“二拠点生活者”も増えている。
金曜日の夜に飛び、日曜の夜に帰るだけで、まるで長期休暇のような濃い時間を過ごせる。
地理的には離れていても、体感では驚くほど近い――それが、高知と東京の関係だ。

まずは「高知県移住ポータルサイト」を見てみよう

高知移住の第一歩は情報収集から。
「高知県移住ポータルサイト(https://kochi-iju.jp)」には、仕事、住まい、支援制度、体験住宅のすべてがそろっている。
UIも見やすく、地域別の暮らしの雰囲気が伝わる構成だ。

支援制度はエリアごとに異なる。
嶺北地域では空き家改修に最大100万円の補助、四万十では農業研修制度、安芸では起業支援など。
地方移住を“夢”で終わらせないための仕組みが整っている。

特におすすめなのが「お試し移住住宅」。
短期間でも地元に溶け込める貴重な機会だ。
朝は近所のおばあちゃんが「野菜いるかえ?」と声をかけてくれる。夜は地元の居酒屋で「どこから来たが?」と盛り上がる。
そんな出会いが、心をゆるませてくれる。
方言も意外とすぐに慣れる。「〜しちゅう」「〜やき」「〜やろ?」のリズムが耳に心地よく、気づけば自分も使っている。

文化も同じだ。
地元の祭りに顔を出し、畑を手伝い、地域FMでしゃべるようになった頃には、もう“移住者”ではなく“町の一員”。

移住は「観光」とは違う

現実的な話もしておこう。
車はほぼ必須。公共交通が少ない地域では、車なしでの生活は難しい。
また、雨が多く湿度が高い。年間降水量は東京の1.5倍。ただ、そのぶん川や山が豊かで、雨が上がる瞬間の空気の澄み方は格別だ。

仕事はリモートワークが最も現実的。地元企業に就職するなら、地域のハローワークや求人ネットを確認しておこう。
観光・農業・福祉・IT補助・地域おこし協力隊――求人の幅は広い。

人との距離は近く、コミュニティは濃い。
だが、それを“窮屈”と感じるか“温かい”と感じるかは、自分次第だ。
個性を抑えるより、素直に出すほうがうまくいく。
「人口が減っている町」では、あなたの存在そのものが貴重なのだ。
外から来た人が地域を変える。都会では希少な「自分の影響力」を実感できる。

まとめー都会から田舎へ、異世界転生しよう

都会の便利さは確かに魅力だ。
でも、あまりに効率化された社会では、人の温度が消えていく。
高知に来てわかったのは、「不便さの中にこそ自由がある」ということ。

Wi-Fiが少し遅い。スーパーが早く閉まる。
それでも、夜空が綺麗で、星が多い。風が肌に触れるだけで、幸せを感じる。
“便利”の対義語は“豊か”ではない。むしろ、手間や時間があるからこそ、人の心が豊かになる。

高知では、誰もが「よく来たね」と言ってくれる。
酒を酌み交わし、言葉を交わし、笑いながら距離を縮めていく。
この土地の人のやさしさは、観光ではなく“暮らす”ことで本当の意味がわかる。

異世界転生のように、人生の第二章を始めたい人へ。
都会での肩書きや効率を一度脱ぎ捨て、太平洋の風に吹かれてみよう。
自分の時間を取り戻したいなら、高知がきっと、最高のステージになる。

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